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花粉症に効くと言われているステロイド注射は危険なの?

2020年02月20日
頭が痛い女性

花粉症の治療の一つの選択として行われるのは、注射療法です。花粉症の場合3つの注射療法がありますが、その中で受診する回数も少なく、即効性があるものにステロイド注射があります。

ステロイドはそもそも人間の副腎皮質で分泌されるホルモンを人工的に作ったもので、鼻や目、皮膚の炎症を鎮めることができるので、外用薬として用いられることが多いです。いろいろな種類がありますが、どのステロイド剤も強力に炎症を鎮めるので、花粉症だけでなく、アレルギーの疾患に効果が出てきます。特にアトピー性皮膚炎の場合は、ステロイド外用薬を用いています。

ですが、ステロイドは強力な効き目があるので、その分副作用も多いです。薬は効果が高ければ高いほど副作用が出ることが多いのですが、ステロイド剤もそうであり、しかも人間の副腎室ホルモンを人工的に作り出しているものを投与するので、体のいろいろな器官に無理がかかりますし、突然やめてしまうと副腎が萎縮してしまうこともあります。

ステロイド注射の具体的な副作用には、血糖値上昇や免疫力低下、ムーンフェイス、女性ホルモンの乱れ、むくみ、皮膚の陥没といったものがあげられます。血糖値上昇が起こると糖尿病になりやすくなりますし、免疫力低下であると感染症にかかりやすくなります。そして女性の場合は女性ホルモンが乱れるため、いきなり生理が始まったり、出血が止まらなくなったりといった月経のトラブルが起こります。このほか高脂血症、白内障や緑内障、精神障害など抗ヒスタミン薬の副作用とは比べ模様もないほど副作用によるデメリットがあります。

ムーンフェイスは顔にむくみが生じた状態で、満月様顔貌とも呼びます。満月様顔貌はステロイド薬の副作用として起きるときと内分泌疾患によって起こることとがあります。特に長期にわたってステロイド注射をした場合、脂肪の代謝が滞ることがあり、食欲増進によって顔や首回り、胴体や肩の部分を中心に脂肪がついてしまうことがあります。特に顔の部分がそうなるので、異常に血液量が増してしまい顔がはれぼったく、月のような感じに丸くなってしまいます。ムーンフェイスはステロイド注射をやめてしばらく経つと治まってきます。

ステロイド注射は花粉症の症状に即効性があり、しかも医療機関を受診するのも少ない回数でよいです。ですが、その分デメリットも多く、体にとって異常な状態が続いていることになります。厚生労働省でもステロイド注射に関しては注意を促しており、医療機関では行われていないことが多いです。そのためメリットとデメリットを良く考えて注射を行わなくてはなりません。

ステロイドは長期に使用すればするほど、副作用が出やすい薬です。きちんとした管理が必要で、副作用に関してしっかりと理解をしてからでないと、使用は難しいです。単に通院期間が短いという理由だけで判断をせず、様々なことを考えながらステロイド注射剤を検討するようにします。